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大好きな山室(オジ)さんへ

 

 

 初めての、本日2回目の更新。

 写真は今から22年前の3月21日、パリコレの取材が終わった翌日に当時の番組(ファッション通信)プロデューサーだった山室一幸さん(前WWD JAPAN、WWDビューティ編集長)に連れられて、前年にオープンしたばかりのユーロディズニーランド(当時)に行った時のもの。

 ミラノ・コレクションからひと月に渡る取材の後で心身ともにクタクタという状況の中、Mr. マイペースの彼の呼びかけで当時の番組ディレクターの高橋由美香さんと行ったまでは良かったのですが、写真を見てもわかる通り三月末だというのにこの恰好。そして園内を見渡せばイチイチ安普請だし、そのくせ彼のテンションだけは高く、挙げ句にこの帽子はかぶらされるわで、本当に遠くてつまらなかったのだけは良く覚えています。

 でもまさかあれから20年後に彼が亡くなり、この写真を眺める日が来るとは思ってもみませんでした。しかも数少ないツーショットの写真がこれとは(笑)。お互いにひとりっ子のO型という事もあり、初めて出会って以来25年、不思議とウマが合い、まるで本当の兄弟のように接してきました。特にこの写真の時までは年4回のプレタ、クチュールのコレクション取材時は同じ部屋に寝泊まりし、日本に帰れば(確か)常に一緒にいたという記憶しかありません。そしてこの写真を撮った数日後、僕はミラノからニューヨークへ拠点を移し、数ヶ月後にはVISIONAIREにジョインする事になります。

 NYに移ってからも何シーズンかはお手伝いしましたが、やがて環境の変化やお互いの結婚なんかで頻繁に会うことも少なくなりました。ただそれこそ本当の兄弟が盆暮れに実家でたまに顔を合わすかの様に、お正月にちょっとお茶をしたり、たまに電話で近況を報告するだけで充分にお互いの気持ちが通じていたと僕は信じています。

 

https://instagram.com/p/0relKDOc9n/

In Memory of Kazz Yamamuro #TBT #MissYou #LoveYou

 

 そして困った時はいつも手を差し伸べてくれました。僕の記憶が正しければ、彼に何かを頼んで「NO」と言われた事は一度もなかったはずです。あとから気付いたのですが、不思議な事に山室さんとスティーヴン(ガン)、そしてマリオの共通点は物事に対して絶対にNOと言わないと言う事。少なくとも僕が本気で何かをお願いしたときに彼らからNOと言われた事は一度もありません。

 それだけに本当に僕にとっては大きな大きな、そして大切な大切な存在で、史ちゃん、オジさんなんて馴れ合いながらも、今思うと彼に褒めて貰いたい一心で、認めて貰いたい一心で頑張ってきていたのかもしれません。だって僕の成長を一番知っているのは彼だったから。彼に出会っていなかったら、僕の人生は全く違ったものになっていたはずです。だから彼の訃報を聞いたとき、本当に頭の中が真っ白になって、こう意味はわかるんだけれど、理解ができない。そんな感じだった気がします。そしてあれからどれだけ涙を流し悲しみに暮れた事でしょう。そして、あの日から僕はオジさんとの思い出を綴り始めましたが、一つだけ決めたのは、オジさんの三年祭(三回忌)まではこうやって形にしないという事。

 本当に面倒見が良く交流が広かった彼ですから、それぞれの山室さん像があり悲しみの受け止め方や表現方法があってしかるべきですし、それは本当に彼の人柄がなせる事だと思います。でも何人たりとも奥様の悲しみを越える事はないわけで、そう思うと僕なんかが出しゃばって書き記すのもなと思ったからです。途中、奥様の恵美子さんからはそれは史ちゃんと二人の思い出だから書いてもいいわよという趣旨の事を言って頂きましたが、今日、この日を迎えるにあたり重い腰を上げてみました。

 不思議な事にオジさんに会いたいなぁ、話したいなぁと思う事はあまりありません。何故なら大体言う事は想像がつくし、彼の話が長いのでどうせ僕も最後まで聞いていないだろうと(笑)。まぁ冗談はともかく、僕が毎朝神棚に向かって祈るように、オジさんも僕をずっと見守ってくれていると信じているから。ただ2年前の今日、オジさんの告別式の日から、あれから僕は成長したのかなと。オジさんの年齢を追い越すまであと7年。7年あれば人は大きく変われます。「史、お前もったいないから何かこう、形にしろよ」。多分最後に言われたのがこの言葉だと思うのですが、今もそう言われ続けている気がしてなりません。

 という事でどういう形になるかはともかく、山室さんと言う人がいた証を、僕なりに形にしていきたいと思います。え?これがそうじゃなかったのかって?残念ながら僕もオジさんに負けず劣らずのおしゃべりなので、これは言ってみれば前書きのようなものですので悪しからず。そして、いつか完成したら、その時は電気を消して寝てみたいと思います。そう、実はあの日から一度も電気を消して寝てないんですよね。ホント44歳にもなって(笑)。

 

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